参加者の95%が転職意欲あり!?カジュアル面談に対する候補者のホントの気持ち【アンケート結果公開】

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LAPRAS(ラプラス)のマーケティング担当の染谷です。

カジュアル面談は、今や多くの企業で行われるようになっています。

一方で、「カジュアル面談に行ったのに、面接が始まり戸惑った」という話をよくSNSで目にするなど、カジュアル面談に参加する候補者の率直な気持ちは、企業側にしっかりと理解されているとは言えません。

そこで、LAPRASでは、「カジュアル面談に参加する候補者が何を望んでいるのか?」について、2018/10/29〜12/2の期間、SNSを中心にアンケート調査を実施して計136件(うち、エンジニア62件)の回答を得ました。

この回答結果をもとに、候補者はカジュアル面談に何を求めているのか?について明らかにしていきます。

また、実際に良かったカジュアル面談、悪かったカジュアル面談についての実例と生の声も紹介していますので、自社でカジュアル面談を行っている方はぜひご参考にしてください。

※なお、今回のアンケート結果のローデータも公開していますので、ローデータを確認したい方は下記のフォームからダウンロードください。

 

カジュアル面談への参加経験

まず、カジュアル面談は実際にどのくらい浸透しているのでしょうか?

カジュアル面談を経験したことがある人がどれくらいいるかを見ていきます。

カジュアル面談への参加経験。参加経験あり81%。

今回の調査結果では、全体の81%がカジュアル面談を経験しているという結果になりました。また、エンジニアに絞ると全体の79%がカジュアル面談を経験しているようです。

カジュアル面談が広く浸透していて、多くの方がカジュアル面談の経験があるという状況がうかがい知れます。

 

カジュアル面談への参加目的

カジュアル面談に参加する参加者は、どのような目的を持って参加しているのでしょうか?

続いて、カジュアル面談の参加目的がどのような分布になっているかを見ていきます。

カジュアル面談の参加目的。90%が「企業や事業について知りたい・興味がある」

全体の90%の方が「企業や事業について知りたい・興味がある」を選択しています。エンジニアに絞っても89%の方が選択しており、同様の傾向が出ています。

一方で、「自分のスキルや経歴等をアピールしたい」という方はわずか21%となっております。

つまり、カジュアル面談の参加者は、基本的に企業や事業を知るためにカジュアル面談に来ていて、自分のアピールをする目的をあまり持っていないのです。

今回のアンケートでも、実際に「カジュアル面談だと書いてあったのに、実質面接だった」や「カジュアル面談なのに、志望動機を聞かれた」という経験をした方が多く存在しました。

カジュアル面談は、第一に候補者が企業を理解するための場であることを企業側は理解する必要があります。

 

カジュアル面談と転職意欲の関係性

続いては、カジュアル面談に参加する候補者がどの程度、転職意欲を抱えているかを見ていきます。

実際にカジュアル面談に参加する候補者は、どの程度その企業に転職する意欲を持っているものなのでしょうか?

カジュアル面談参加時の転職意向。95%が転職意欲あり。

カジュアル面談に参加した候補者のなんと95%もの方が、実はその企業の選考に乗ることに一定の意欲を持っていました。エンジニアに絞っても、候補者の94%が同じ傾向を示しています。

ただし、「基本的にその会社の選考に乗りたい」と考えているのはわずか8%、エンジニアではわずか6%となっています。

残りの約90%ほどの内訳は「転職意欲はある程度あり、カジュアル面談の内容が問題なければ選考に乗りたい」43%(全職種)、「あまり転職するつもりはないが、カジュアル面談の内容次第では選考に乗ることを検討する」44%(全職種)という回答になっています。

つまり、カジュアル面談の参加者の約9割がカジュアル面談の内容次第で選考に乗るか乗らないかを決めているということです。カジュアル面談がいかに採用にとって重要かを示しています。

カジュアル面談から選考への移行率は多くの企業が数字をモニタリングしているかと思いますが、ここが低い場合は、カジュアル面談の内容の見直しが必要かもしれません。参考値として共有させていただくと、LAPRASのエンジニア採用における2018年12月までの累計のカジュアル面談から選考への移行率は、ソフトウェアエンジニアで26.67%、アルゴリズム(機械学習)エンジニアで21.70%となっています。

これを大きく下回る場合は、カジュアル面談のやり方について再考が求められると考えていいでしょう。

 

カジュアル面談で参加者が会いたい人

続いては、カジュアル面談に参加する候補者が企業のどのようなポジションの方と会いたいのかを明らかにしていきます。

カジュアル面談でどの役職の方に会いたいか。カジュアル面談で最も会いたいのは、自分と直接一緒に働く人(上長が82%、同僚が67%)、その次がCEO(41%)。

今回の調査の結果を踏まえると、カジュアル面談で候補者が会いたいのは自分と直接一緒に働く人(上長が82%、同僚が67%)、その次がCEO(41%)となります。なお、直接一緒に働く人に会いたいという傾向は変わらないものの、エンジニアに絞った場合は、CEO(35%)よりCTO(60%)に会いたいという強い傾向が出ました。

この後、紹介する「カジュアル面談で何が知りたいか」という項目の結果でも示されているとおり、カジュアル面談に参加する候補者の関心は「自分がこの会社に入った場合に、何をすることになるのか?」という点に強くあると言えます。だからこそ、自分が入社した場合に一緒に働くことになる直接の上長や同僚に会いたい意向が強いのだと推測されます。

なお、カジュアル面談という性質上、採用担当・人事担当に会いたい人は少ない(14%)ようです。カジュアル面談では、現場の巻き込みも重要になってきます。

 

カジュアル面談で参加者が知りたいこと

最後に、カジュアル面談で候補者はどのようなことを知りたいのでしょうか?

カジュアル面談に参加する候補者が知りたいことについて明らかにします。

カジュアル面談で知りたいこと。候補者が特に知りたいのは「会社や事業の戦略・業績」「社内にいる社員の雰囲気」「採用された場合、自分はどのようなミッション・業務内容を期待されるのか」

カジュアル面談で候補者が特に知りたいのは「会社や事業の戦略・業績」「社内にいる社員の雰囲気」「採用された場合、自分はどのようなミッション・業務内容を期待されるのか」という点のようです。逆に「オフィスの内装や設備」「経営層の人柄やバックグラウンド」あたりにはそこまで強い関心はないようです。

「採用された場合、自分はどのようなミッション・業務内容を期待されるのか」の選択率が高いのは、先述したような「自分がこの会社に入社した場合、何をすることになるのか?」という点への関心の強さを示しています。

また、「社内にいる社員の雰囲気」の選択率が高いのは、「本当に自分が楽しく働ける会社なのか?」という点を、社内にいる社員の雰囲気から読み取ろうとしているのでしょう。

エンジニアに絞るとやや傾向の違いがあり、「現状、どのような体制や仕組みで組織運営をしているのか(エンジニアの場合、開発体制等)」「現状、どのようなツールや手法を活用しているのか(エンジニアの場合、活用している技術等)」「自分の経歴やスキルの何に興味を持ってカジュアル面談を打診したのか」といった項目へも興味の強さが伺えます

ただし、どの回答も一定以上は選択されているので、相手の聞きたい内容を確認するのも重要です。これはLAPRASのカジュアル面談で実際にやっている取り組みですが、ある程度、候補者との間に打ち解けた空気が作れたところで、「弊社のどのような部分にご興味をお持ちいただいていますか?」「どのような内容をお話すると嬉しいですか?」と、カジュアル面談にお越し頂いた参加者の方の興味を確認することも有効です。

 

まとめ

アンケート結果を元にカジュアル面談に臨む候補者の気持ちをまとめてきました。

ここまで、紹介してきた内容を踏まえると、あくまでカジュアル面談は候補者からすれば「面談先の企業や企業での仕事をより理解するための場」です。そして、カジュアル面談に参加する候補者の約9割が、カジュアル面談の内容次第で選考に乗るか乗らないかを判断します

企業から見れば、候補者が選考に乗ってくれるかくれないかはこのカジュアル面談の場で決まるということですので、改めて、とても重要な場であることがわかりました。

実際にカジュアル面談をどのように実施するのが良いかについては、以下の記事にまとめらていますので、そちらもご確認ください。

LAPRAS式カジュアル面談のやり方(前編)

LAPRAS式カジュアル面談のやり方(後編)

なお、今回のアンケート結果のローデータは以下のフォームからダウンロードすることができますので、気になることは以下のフォームに必要な情報を入力の上、送信してください。

(自動返信メールにダウンロード先が記載されています。)

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おまけ カジュアル面談に参加して良かった体験/悪かった体験の生声を紹介

最後に今回のアンケートに回答して頂いたカジュアル面談の「良かった体験/悪かった体験」を、いくつかピックアップしてご紹介します。カジュアル面談参加者の生の気持ちを感じていただけると嬉しいです。

いかに企業側がカジュアル面談で適切に対応できていないかを身に沁みて感じる内容ですので、もし、カジュアル面談から選考への遷移率が低いなど、カジュアル面談の内容を見直す際などにはぜひご確認いただきたいです。

 

良かった体験

直属の上司となる方と面談ができたときに、価値観や仕事の進め方の感覚が一致しており、この人と一緒に働きたい!と感じたカジュアル面談もありました。

 

人として会話し接してくれた企業は今でもファンになっている。

 

CEOと部署のマネージャーが出てきて(役職ある人&複数名)、しっかり経歴やブログなども見て質問してくれた。

 

人事が現場のことを細かく理解していて、事業戦略や課題感の質問に対し的確に答えてくれた。

 

担当者の間に情報共有されていて、同じ説明をしなくて済んだ

 

私自身の経験として、転職意思がほぼない時にカジュアル面談をして印象がよかった企業に、その後転職活動をした際に面談をして頂いた担当者を通じて選考に乗り内定を頂いたことがありました。

 

作成しているサービスと今後どうしていきたいか、長期的なビジョンなどをお話ししてくださりワクワクしたことがありました。

 

ある程度転職に意欲があって面談を受けているので、事業の方向性とそれにむけてどう取り組んでいるか、自分がどう貢献できるか(or 何を期待されてるか)が分かるといい体験です。

 

面談相手がカジュアル面談であることをきちんと認識してくれていて、冒頭に「今回はカジュアル面談ですので」と一言あったことがとても助かった。カジュアル面談と言いながら普通の面談であることもあるため、気楽な気分でお互い話せる。

 

良い話も悪い話も面談で聞けたことでギャップなく入社することができた。

 

面談して合わないとわかった所本選考に進まずに済んだ

 

悪かった体験

1社だけ参加したのですが実質面接と何も変わらなかったのでなぜそのネーミングで実施しているのか疑問を感じました。油断させるつもりだったのか…。オフィスも全く見えない場所だったので働いている人や環境も知れず…。

 

カジュアル面談と言われて言ったらガチ面接だった

 

カジュアル面談へ参加したつもりが、履歴書を求められ普通に面接が始まってしまった時は困りました。

 

CEOからカジュアル面談の希望連絡をもらって足を運んだら、人事担当が出てきて面接のような質問をされた。速攻で帰った。

 

ぜひ会いましょうと面談に行ったら、一方的に説明されたあと、一方的に質問を求められ続け面接されているかのような気持ちになった

 

面談と面接どっちがいいですかと聞かれ、面談と答えたのに逆質問されて不愉快だった。

 

ある企業のもろ選考してますよという態度は微妙に感じた。もちろん人事をやっているので選考目的はある程度理解した上で面談に臨んでいるが、選考面接と同じだろうなという質問やメモしているのは志望度はどちらにしろ下がるなと。

 

本当に雑談メインになり会社のことがよくわからなかった(ベンチャーで採用体制が整っていないとなりやすい印象です)

 

カジュアル面談をするときに、何が目的かわからないので抽象的な会話が多くなることがあった。(きっと企業は自分のスキルを見極めたり、アトラクトしようといろいろ思考していた)

 

何ができるの?とスキル確認だけしてくる面談
フワッとした話だけで、事業の課題感もビジネスモデルもわからない面談

 

相手がCTOだったが、現場の人と話せた方が実際働くときの生の近い話が聞けて良かったかも。

 

COOが自分の会社のサービスを楽しげなく話しており、採用力のないクソ会社だと思った。

 

対応が冷たく、たらい回しにされている感覚がある時がある。

 

指定された時間に相手が遅刻してきたのは印象がよくなかった

15分以上待たされた。

 

こちらの経歴等を事前に見てこず、お互いに会話に困る。

 

なぜか上から目線で会話され、謎だった

 

面談者から明らかにめんどくささが漂ってる。

 

合否に関係ないと言われたがその後の面接に進ませてもらえなかったこと。

 

カジュアル面談を終えてから今後についての案内もなく、その後どう動いたらよいのかが分からなかった。

 

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